神社仏閣 箕面 西国七福神

箕面瀧安寺:富くじ発祥の箕面の古寺は日本最古の弁財天を祭る

更新日:

 

大阪箕面の象徴ともいえる、「箕面の滝」。そこへ至る「箕面滝道」の中ほどにある、箕面瀧安寺(りゅうあんじ)。箕面の滝の観光の際にもスルーされてしまうことも多いかと思いますが、ここは見なければ損です。

というのも、宝くじの起源とされる「富くじ」発祥の地でもあると同時に、日本最古の弁財天(弁天さま)でもあるからです。

弁財天に関するちょっとしたうんちくと合わせてご紹介いたします。

 

箕面瀧安寺は色々な意味で実はすごい箕面の古寺!

創建は658年(or650年)とされます。箕面には古い神社仏閣が多いですが、ここも相当古いです。

箕面山は古来より箕面滝を中心に修行道場として発展し、日本最古の修行場の一つでした。

瀧安寺は山岳霊場の中心としても栄え、空海、日蓮、蓮如らが修行したこともあるとされる名寺です。日本最古の弁財天でもあります。

 

箕面滝道の途中にある明神鳥居と山門

箕面川に沿った遊歩道、箕面滝道の左手に古めかしい感じの鳥居(一の鳥居)があらわれます。ここから参道。

お寺ですが鳥居があるのは神仏融合の象徴でしょう。

 

 

 

山門。色あせた狛犬は、いったいいつの時代からここを守っているのか。

 

とにかく古めかしい雰囲気の境内

山門をくぐった先に観音堂と、本堂へ向かう鳥居があります。

観音堂。

山岳信仰の象徴「修験根本道場」の石碑と、これまた苔むした古い雰囲気の明神鳥居(ニの鳥居)。

お寺のホームページに山岳信仰の解説があります。興味深いので引用させていただきます。

山岳宗教と称します。日本民族固有の思想で、自然発生的に生じ、確固とした宗祖や聖典は存在しません。
我々、日常生活の中で、正しくない言動や考えをしがちですが、不運の原因となります。それで精霊のこもる山に入って祓い清め、健全な生活をおくろうとするものです。

「精霊のこもる山に入って身を清める」。シャーマニズムが今なお根付いているというのは、世界的にみても稀ではないでしょうか?日本的八百万の神の原型と言えるでしょう。

その修験者が、いわゆる「山伏」です。

 

苔むした古めかしい灯篭と階段。きれいに整備したりせず、このままの雰囲気が残って欲しいです。

弁天堂:これが日本最古の弁天さま

そして、階段の上。本堂に向かう参道です。

 

 

三の鳥居と日本最古の弁財天を祭る本堂です。

 

 

日本最古の弁財天をお参りするにあたり、ここでちょっとうんちくを。

弁財天とは:ちょっとしたうんちく

七福神とは、恵比寿伸を除く六神が海外からやってきた神様とされます。弁財天(弁才天も同じ)はインドの女神サラスヴァティーがルーツとされています。中国の五胡十六国時代にインド→ウイグル→中国へ伝えられ、奈良時代に日本にも入ってきました。

信仰の形も様々に変容していますが、水の神や、音楽神、福徳神、学芸神、戦勝神などとして語られることが多いようです。

七福神の一角となったのは近世以降。仏教、神道、民間信仰が混在するいかにも日本的な神さまの一柱となっています。

 

瀧安寺の竜

瀧安寺(りゅうあんじ)は竜安寺とも脳内変換されますが、漢字は瀧(たき)であって龍ではありません。

箕面の滝(瀧)が寺名のルーツです。

けれども、あえて竜(ドラゴン)を探してみたら、ここにいたw

 

アングル的には、多分これが正解。

 

 

瀧安寺のその他の古めかしい風景

 

 

 

 

龍安寺の秋の風景

箕面は、秋の紅葉でも有名な場所であります。龍安寺の秋の風景は、こんな感じです。

 

箕面大滝へ向けての道すがらほどではありませんが、紅葉している木々もそれなりにあります。

 

宝くじのルーツ「箕面富」

平安時代中期の公家の歌に、瀧安寺で行われていた富(とみ)くじ「箕面富」の記述があります。

この富くじが、現在の宝くじの源流となっているとされます。すなわち、箕面瀧安寺は宝くじ発祥の地とも言えます。

現在も、毎年10月10日に「箕面富」が実施されています。現金は当たりませんがw

 

箕面瀧安寺へのアクセス

阪急箕面駅から箕面川沿いの遊歩道「滝道」を上ること徒歩で約20分です。「箕面の滝」までの約1/3の距離です。

箕面滝道は自動車で入れませんので、徒歩でのアクセスとなります。途中に箕面スパーガーデン、箕面かじか荘、音羽山荘、一汁ニ菜うえの(ミシュラン二つ星)、昆虫館などあるので、のんびり散策も楽し。

また、池田呉服神社などとともに、阪急宝塚沿線の「西国七福神」の一角でもあります。

関連
池田呉服(くれは)神社

  その昔、織物技術を身につけるために中国は呉の国に渡った猪名津彦(い ...

続きを見る

 

郷土資料館にある大般若経の展示

さてところは変わり、箕面駅近くの箕面郷土資料館では瀧安寺の「大般若経」が展示されています。

寺の歴史から考えれば比較的新しいものですが、それでも何百年も前のものは貴重でしょうね。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

当ブログでは、それほど有名ではないけど、実は凄い北摂のスポットを良く取り上げています。そういう意味では、この箕面瀧安寺も実はすごいお寺ではないでしょうか?

すごい点

・日本最古の弁財天。

・古来からの霊場であり、空海も修行した。

・今なお山岳信仰の灯を守っている。

・宝くじのルーツである富くじ発祥の地である。

ということで、実はいろいろ凄い隠れスーパーパワースポット瀧安寺。箕面滝道の散策と合わせて、お参りはいかがでしょうか?

 

関連
箕面の観光といえばここ!大阪平野一望の温泉テーマパークとその目の前にある上品なレストラン

  箕面(大阪府)の観光と言えば、「箕面の滝」ですが、「箕面の滝」へ至 ...

続きを見る

旧ブログ:箕面キャンドルロード2019は風光明媚!

 

スポンサーリンク

スポンサーリンク

  • この記事を書いた人

hokusetsu2025

大阪(特に北摂地区)の魅力を地味に発信しています。

よんでほしい記事

1

  大阪の発展を願いながら細々と運営している本ブログにおいては、万博の ...

2

本日は、GOTOトラベルキャンペーンで多少、手が届きやすくなった一休掲載の高級ホ ...

3

さて、本日は大ネタ、「南海トラフ地震が起こったとき、大阪はどうなるのか?」という ...

4

  多くの北摂市民にとっても印象が薄い「能勢電鉄」。能勢(のせ)をこよ ...

-神社仏閣, 箕面, 西国七福神

Copyright© 北摂2025 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.