本日は、大阪をこよなく愛する大阪府民、そして大阪のことを真面目に勉強したい他県民の方にお勧めしたい一冊「大阪の教科書:大人のための地元再発見」をご紹介いたします。
この本です。
何より、大阪の空撮写真が素晴らしすぎて購入してしまいました。
相当いいカメラ使ってるな~わかる、わかる 笑
そして、光の差し方のセンスも抜群・・・!
もとい、大阪をこよなく愛する大阪府民にとって必読書であるばかりでなく、歴史の古い大阪の街を振り返りたいという全国の歴史好きの方にもぜひご覧になっていただきたいです。
大阪の教科書:大人のための地元再発見シリーズが素晴らしいという件
①大阪冬の陣の立体図が素晴らしい!
とじ込みに大阪府の地図があるのですが、その裏側にある「大阪冬の陣」の立体図が素晴らしいです。
大阪湾側から生駒山側を向いて描かれていますが、地形を含め当時の様子が分かりやすい、一種の大まかな「古地図」としての役割も果たしています。
京橋、天満橋、四天王寺など、現代にも残る地名が登場していて、現在の大阪市と比較できるのが面白いです。
ザックリとはこんな感じ。
②大阪の空撮写真が素晴らしい!
そして、先に述べたように、大阪の空撮写真が素晴らしいです。
応神天皇陵の夕焼け写真や、天王寺地区、中之島地区の写真は立体感もあり、見ていて飽きません。
たぶん、ええカメラ使っとんな~ 笑
「見るに耐える写真」というのは、こういう資料ものの価値をぐっと高めます。
大阪好きな人にとってみれば、いつまでも見ていられる写真資料がたくさん載っています!
③先史時代までさかのぼっているのが素晴らしい!
当ブログでもよく取り上げている「大阪平野はかつて海の底だった!」という話も、先史時代までさかのぼってよくまとめられています。
今後、当ブログではこの本が一次資料になります 笑
山之内遺跡(住吉区)からは7~10万年前のナウマンゾウ・オオツノジカの化石が発掘されていたり、二上山周辺ではサヌカイト(讃岐岩)で作られた3万年前の石器も発見されており、大阪の地には数万年前から定住者が居たということを思い起こさせます。
104ページの「平安時代の大阪湾」の地図も貴重です。こんな資料、ふつう見れない・・・!!あと、42ページの石山本願寺の地図とか・・・貴重。
もちろん、豊中市民にとってはおなじみのゆるキャラの元ネタである「マチカネワニ」の話も載っています。
そのうち、北摂地区の縄文時代遺跡もめぐってみることにします♪
④梅田北ヤードから2025年大阪万博まで、大阪の未来の情報もまとめられている!
古い時代から順をおって大阪の歴史がまとめられていて、読みやすい歴史資料としての一面がある一方で、梅田北ヤードの開発や、2025年大阪万博の情報までまとめられていて、大阪の過去~未来の情報を網羅しているのが素晴らしいです。
⑤衝撃の昆布ロード!
大阪をこよなく愛する拙ブログにおいても知らない知識がてんこもり!の「大阪の教科書」ですが、個人的に一番目からウロコだったのは、「何故、大阪に出汁(だし)文化が根付いたか?」ということについて。
出汁の命ともいえる「高級こんぶ」の産地は、古来より北海道でした。高級こんぶは、日本海を船で運搬され、敦賀・小浜で陸揚げされ、そこから京・大坂へ運ばれるという流通ルートがあったそうです。通称、昆布ロード!!
大型船の開発により、次第に陸路を経由することなく、下関周りで瀬戸内海を通って大坂へ直接運ばれるようになり、大坂・堺が高級昆布の一大集積地となりました。
そして、「こんぶ」に並ぶもう一つの出汁の命、「かつお節」。こちらは和歌山が産地で、乾物なので陸路で運搬が可能でした。
そんな「北海道のこんぶ」と「和歌山のかつお節」が大坂で出会い、「カツオ昆布だし」が成立していったというのです!
知らんかった・・・まさに、大阪で「だし文化」が生まれたのは、歴史の必然であったわけですね・・・!
まとめ
大阪の教科書・大人のための地元再発見シリーズについて紹介いたしました。
本記事で紹介したのはあくまでほんの一部で、驚きの情報が非常に分かりやすくまとめられています。
大阪をこよなく愛する人々だけでなく、日本の歴史を知る上でも重要な資料となりえますので、ぜひ全国の歴史好きの人々にご覧になっていただきたいです。
とても質の高い本だと思います。読みやすいし、久々の良書!!
ぜひご覧ください。
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