(2019年1月11日エントリー記事の再掲です)
本日のエントリーでは、「夢洲(読み方:ゆめしま)」についてまとめてみました。
夢州の成り立ち、開発計画、アクセス、現在何があるのか、吹田市の万博記念公園との関連について簡単に記載します。
夢洲(2025年大阪万博予定地)とは:これまでの経緯を含めざっくりとまとめ!
夢洲(ゆめしま)とは?
大阪湾に浮かぶ、人工島の一つです。夢島ではなく夢州です。舞洲(まいしま)もしくは、咲州(さきしま:大阪南港)という別の人工島を通らないと行けません。ある意味では、大阪の最果ての地ともいえます。
もともとは、2008年大阪オリンピックの誘致計画がありましたが、誘致失敗後、大阪市のいわゆる負の遺産とされていました。
現在、2025年大阪万博開催の場所となっています。IR(カジノを含む複合型リゾート)の候補地でもあります。
夢洲の開発計画は?
2025年大阪万博の開催に伴い、今後開発が予定されています。また、日本で3か所選定されるIR(カジノを含む複合型リゾート)の候補地でもあり、IR誘致が決定すれば更なる開発と発展が予想されます。
2025年大阪万博の想像図。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190101-00000017-mai-soci.view-000(2019年1月1日毎日新聞より)
会場予定地は上の図の通り。島の南西側の区画になる予定です。
一方で、関西経済同友会が示したIRのイメージ図(2017年作成)はこちらです。
関西経済同友会HPより引用
図を見る限り、IR建設予定地が、大阪万博用地と重なっています。2017年の提案図ですので、万博開催決定を受けて構想は今後修正されると思われます。IRは2025年大阪万博に先立つ2024年開業が目標になっています。
2018年11月29日の朝日新聞の記事では、IR予定地は万博予定地の北側に移動しています。
https://www.asahi.com/articles/photo/AS20181129005491.htmlより引用
また、大阪万博とIRの開発を見込んで、大阪メトロ中央線の延伸計画があります。先日発表された「夢洲駅」のイメージ図は下のようになっています。
夢洲駅は、夢洲のどこに建設されるのでしょうか?
この図によると、咲州(大阪南港側)から地下トンネルを通って回り込んできて、ちょうど万博予定地とIR予定地の間あたりに駅を設置する計画のようです。
北側(USJ側)から、舞洲を通って夢洲へと繋げる、JRと京阪中ノ島線の延伸の噂もありますが、こちらはまだまだ未定といったところです。
夢洲に行く方法(アクセス)
現在、鉄道は繋がっていません。
JR桜島駅、大阪メトロコスモスクエア駅からバス(北港観光バス)が出ています。「舞洲コンテナターミナル駅」まで、桜島駅からは2系統で環境局前まで行って3系統に乗りづぎが必要です。コスモスクエア駅からは4系統で直通約9分です。
http://dict-tml.co.jp/access.html(夢洲コンテナターミナル株式会社HPより引用)
自家用車では、阪神高速からの連絡が良いのは此花大橋-夢舞大橋で舞洲を経由するルートです。咲州(大阪南港)からも夢咲トンネルという地下トンネルが繋がっています。
現在、夢洲には何があるの?
現在の島の役割は、①コンテナふ頭、②咲州-舞洲間の交通路と思われます。現在、一般人が行って楽しめる施設はありません。コンビニエンスストアが一件あります。
ホテルなどの宿泊施設もありません。最寄の宿泊施設は、隣の人工島の「ホテル・ロッジ舞洲 」と思われます。自動車であればUSJまでは10分程度です。
万博記念公園(吹田市)との関係は?
太陽の塔がある吹田市の万博記念公園(1970年大阪万博会場)は、2025年大阪万博のときもサテライト会場として利用されるようです。また、世界遺産登録も検討とのこと。
2025年大阪万博で、夢州に第二の太陽の塔が建てられるかどうかについては、現在出ている報道の範囲内では否定的なようです。象徴的なものをあえて建設しない、分散型の施設にするそうな。
夢洲:2019年1月の姿
2025年大阪万博に続き、IR(カジノを含む複合型リゾート)の誘致もあり今後大きな発展が見込まれる大阪夢洲(ゆめしま)。しかし、そこは最近まで長らく大阪市の負の遺産と言われてきた不毛の人工島でした。
今後、開発が進むことが予想されるため、「負の遺産」の面影を残す現在の姿を見に行ってきました。
「舞洲」から「夢洲」へ繋がる橋です。舞洲側から撮影しています。
夢舞大橋の上から夢洲方向を臨む。
夢舞大橋を少し過ぎた地点から夢洲方向を臨む。
夢洲に入った最初の交差点です。現在、唯一の信号機?左手にコンビニがあります。
島唯一のお店です。生命線。瀬戸内や沖縄の離島に1件しかないお店というのとは趣きが異なる。不思議な感覚に陥ります。
レンタルサイクル?がある。
コンビニの奥に「ヨコレイ」と記された建物があります。横浜冷凍の倉庫です。コンテナふ頭以外では、建造物はコンビニとヨコレイしか目立たず、「ヨコレイ」は島内のランドマークとなります。
コンテナふ頭に沿った道沿いにバス亭があります。北港バスでここまで来れる。右奥に小さく見えるのが、ヨコレイの前の小さな建物です。
こちらは、咲州(大阪南港)へ渡る「夢咲トンネル」の入り口。自動車だと、舞洲から橋を通る方法と、咲州(大阪南港)からトンネルを通る2wayがあります。将来は、大阪メトロ中央線もここを通ると思われます。
万博予定地を臨む。奥に見えるのは海を挟んでの六甲山。
少し右手を向く。打ち捨てられた物置きのようなものが、もの悲しい。
少し北側から、万博建設予定地を臨む。左端に見えるのが「ヨコレイ」。
同じ地点から北側を向く。夢舞大橋が見えている。目の前の空き地は、万博予定地ではなく、恐らく企業が取得した土地(上組、山久)と思われます。いわゆる万博関連企業。次のエントリーで改めて記載します。
コンテナふ頭を臨む。荷上げのクレーンが整然と並ぶ。
別の地点から。右奥ののっぽのビルが、咲州(大阪南港)のワールドトレードセンタービル。
IR建設予定地、と思う。
恐らく、大阪メトロ中央線の夢洲駅が建設されるあたりと思います。奥に見えるのは、海を挟んでの淡路島!きっと7年後には全く別の光景になっていることでしょう。
IR建設予定地。ここが大阪とは思えない。荒涼たる風景。まるで別の惑星に来たみたいです。大阪にこんな風景があるとは・・・。けれども、7年後には美しい街が広がっているのでしょう。
まとめ
大阪の負の遺産であった人工島・夢洲(ゆめしま)についてまとめました。
使い物にならない広大な空き地でしたが、万博誘致が決まりようやく活用のメドが経ちました。
また、IR(カジノを含む統合型リゾート)として跡地を活用することも目指しており、巨大な負の遺産だったものが、「利益を生む存在」に生まれ変わろうとしています。
大阪の復活には、夢洲の活性化が起爆剤となると思います。
大阪の発展を願う者として、その有効利用に期待したいと思います!