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インバウンドに頼らない大阪の成長戦略:国際金融都市を目指すべし!

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ここ数年の大阪経済の絶好調は、少なからずインバウンドに支えられていた部分があります。

コロナ渦でインバウンドがほぼ消滅したいま、「インバウンド」では都市の基礎体力がついていなかったことが鮮明になりました。結局、観光は真の成長戦略ではなかったのです。

そこで、コロナ後の世界に2025年万博がやってくる大阪において、インバウンドに頼らない真の成長戦略を考えて欲しい!と以前の記事で書いていました。

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最近、面白い記事がありました。

東京・大阪・福岡を競わす 国際金融都市構想で首相(日本経済新聞)

これ面白いやん、と思ってググっていたら、すでに吉村大阪府知事が言及していた!

大阪府・吉村知事が定例会見:大阪は国際金融都市を目指すべき

そうだ、国際金融都市を目指そう! 笑

 

インバウンドから真の成長戦略へ!大阪は国際金融都市を目指すべき

国際金融都市とは?

国際金融都市とは、明確な定義はないように思うのですが、要は世界中から金と情報があつまって、金融取引がさかんに行われる場所のことだと思います。

ちなみに、2020年時点での証券取引所の世界ランキングは、

1.ニューヨーク

2.ロンドン

3.上海

4.東京

5.香港

6.シンガポール

となっています。

国際金融センター大阪の可能性(ロイター)

 

「大阪」はアジア太平洋ランキングで現時点で12位・・・アカンやん( ノД`)シクシク…

そんなダメダメ大阪が、国際金融都市なんて目指せるの??

私は、可能性ありと考えます。

 

①東京国際金融都市構想が全然進んでいない

現在、アジア太平洋ランキング2位の東京が、国際金融都市を目指していたのですが、「まったく進んでいない」という現状があります。

「まったく進まない理由」については、国際金融都市化の問題点の項で詳しく書きます。

東京の国際金融都市化がまったく進まないために、菅首相はシビレをきらして東京・大阪・福岡で競わせろ!という流れになっているわけです。

2025年大阪万博を迎え、今後大きく都市戦略が変わっていくであろう大阪には、大いにチャンスがあります。

 

②大阪は世界初の先物取引所を作ったという「伝統」がある

1730年に、大阪堂島で世界初の米の先物取引所が誕生します。世界初です、世界初。「先物取引」は大阪発祥なのです。

先物市場は世界初 意外に知らない大阪の先進性(産経新聞)

この「伝統」を受け継ぎ、未来に発展させていくという義務が、大阪の都市としての世界戦略を考えたときにはあると思います。

大阪=先物取引発祥の地、として世界に売っていく。

これは、大阪の国際金融都市化を目指すうえで大きな力(=他都市にはないアドバンテージ)となることでしょう。

国際金融都市を目指すうえでの問題点

さて、では取引量では世界有数の東京が、どうして「真の国際金融都市」になれないのか?そこには日本国独特の事情があると思います。

国際金融都市化のためにクリアしないといけないのが、「滞在許可の簡素化」「税制」「言語」の問題と言われています。

 

まず、有能のトレーダーが世界中から集まるために、ビザを簡素化する必要がありますし、英語でもっと生活がしやすいようにする必要があると言われています。また、税金が高いため、トレーダーにとっては日本でファンドを運営するのはそもそも美味しくないし、所得税も高い(=給料が安い)ので、何千億という資金を動かす「優秀な人材」が日本に来たいと思わない、という問題があるようです。

 

これらの問題を解決したいがなかなか進まない、というのが日本に国際金融都市を作るうえでの大きな障害となっています。

解決するためには、様々な意味での「特区」を作る必要があると思います。思いつく主なものは以下の二項目です。

英語特区:その地域では英語必須とする。外国から来たトレーダーやビジネスマンが住みやすいように、英語環境の学校なども整備しないといけない。

減税特区:ファンド運営等で上げた利益や、優秀な人材への所得税を減免する必要がある。

 

・・・ですが、この二つって、実現可能性がたしかに極めて難しいものであるように思います。

 

「英語特区」を作ると、日本人が日本にいながら英語を学んだりできるようになったり、日本の教育に縛られない国際水準の教育を受けることができるようになったりするようなメリットがある一方、「日本の中に外国ができてしまう」という懸念を抱く人は多いでしょう。理念は立派でも、実態は単なる移民街のようになってしまったり、あるいは英語をうたいつつも結局来るのは中華圏の人ばかりで、気が付けば中国語特区になっていた・・・!という可能性もないとは言えません。

また、「減税特区」も大勢の納税者が納得しないでしょう。特に、日本には汗を流して働くことを美徳とする思想があります。「クリック一つで大金を右から左へ動かして何千億円も利益を得て、全然納税もしていない」というのは、ほとんどの日本人にとって受け入れがたいことではないでしょうか。

感情的にはめっちゃ分かります。

うーん、これはなかなか話が進まないわけだ。

 

大阪にしかない付加価値をつけて、「日本式・国際金融都市」で大阪を”世界の台所”へ!

そう考えると、国際金融都市構想には、個人的にもめちゃくちゃ懸念はあります。

ですが、

・衰退続きの大阪の復活のためには、インバウンド以外の成長戦略を考えなければならない。

・国際金融都市を日本国内に作る構想は以前からあるが、東京では全く話が進んでいない。

・大阪は「先物取引発祥の地」である。

これを並べて考えてみたときに、やはり、多少のリスクは許容しつつも、大阪は積極的に手を挙げるべきではないかと思います。

 

一方で、ニューヨークやロンドンや香港やシンガポールのような前例にとらわれる必要もなく、「日本独自」の「大阪式・国際金融都市」を目指していくことで、先に述べた感情的に納得できない国民を納得させていく工夫も必要だと思います。

 

大阪式・国際金融都市が本当に魅力的なものになれば、「英語特区」とか「減税特区」が不十分ではあっても、人は来ると思います。日本は安全ですしね。近くには京都や奈良もありますし・・・

英語特区なんて作らなくても、優秀なビジネスマンには専属の通訳をつけるようにするとか、英語コンシェルジュつきの高級マンションを作って住んでもらうとか、できることからやっていけばいいのではないかな? 日本が好きになれば、少々税金高くても人は来るよ。イニエスタみたいな人もいるし・・・万博・IR地区を準英語特区みたいにすれば、娯楽もOK!

そして、減税に関しては、特区のトレーダーの一律減税ではなく、寄付をしたら大幅減税、みたいのを併用すれば国民感情も多少納得すると思います。例えば、日本の科学研究費は年々減少傾向なのですが、「科学立国日本・新技術創生基金」とか作って、そこに〇〇億寄付したらその後の法人税1%、とかいうような仕組みは分かりやすくて良いと思う。

あとは、「日本の技術力」は世界で評価されているところですが、一方で「日本人の勤勉さ」というのは、全然世界でアピールしていないけど、ものすごいポテンシャルを秘めていると思います。上述の、日本人は汗を流して働くことを美徳とする、という文化と関連するのですが、それって最強のハードパワーではないでしょうか。それをもっとアピールして、「人件費は高くても、勤勉で精密。日本でビジネスを起こしてみませんか?」とアピールするのもありだと思います。「高い技術力を誇る東大阪の町工場も近くにあります」というのも大阪ならではの付加価値になりえます。

そして、大阪は”天下の台所”時代以降の長期低迷を経て、”世界の台所”として復活を!目指していただきたいものです。

 

大阪国際金融センターはどこに作るべき?

大阪国際金融センターはどこに作るべきでしょうか。少なくとも、3つは候補地が考えられます。

①夢洲をはじめとする「ニシ」地区。

②北浜

③堂島

大阪万博・IR誘致が予定されている大阪湾岸エリア、通称「ニシ」ですが、夢洲にはまだ何もなくこれから都市を作っていく、という段階ですので、当然最有力候補となるでしょう。

続いて、現大阪証券取引所がある「北浜」。大阪証券取引所を中核にセンター街を作るとするなら、最もコスパは良さそうです。

そして先物取引発祥の地・堂島。残念ながら、この付近には用地がないので、現実性は低いかと思いますが、国際金融センター実現後には「聖地」とできるポテンシャルは秘めています。

 

当ブログ的には、②北浜を推したいです。

北浜は阪急電車相互乗り入れの堺筋線沿いにあるため、北浜が国際金融センター化すれば、ベッドタウンにつながる阪急・千里線の再開発の機運も高まることでしょう。夢の「北千里から北への延伸案」も復活してくるかもしれません( ´艸`)

ということで、阪急電鉄(と当然京阪電車も)は、大阪の国際金融都市構想をぜひとも推奨しましょう!笑

 

そして、北浜といえば・・・五感(GOKAN)

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まとめ

大阪の国際金融都市構想について、簡単にまとめました。

現在、アジア太平洋地区のランキングで12位に過ぎない大阪ですが、世界初の先物取引所を作った先見性から、大きなポテンシャルを秘めていると考えます。

ただ、国際金融センターを作るためのハードルも高く、日本ならでは・大阪ならではの知恵を絞ってうまく解決策を見つけていってもらいたいものです。

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